精神神経科養成コース長

新井 哲明(教授)

専門分野:臨床精神医学、老年精神医学、神経病理学

 精神科臨床の基本は、受容と共感をもって患者の訴えに根気よく耳を傾け、それぞれの患者の置かれている心理社会的環境要因を的確に把握し、トータルな人間として見ることが最も重要です。同時に診断・治療に当たっては、経験にのみ頼ることなく、常に客観的・科学的根拠を求める態度が必須です。当科の研修プログラムは、このような基本的態度をしっかりと身につけ、一人前のそして一流の精神科医になれるように工夫されています。研究については、私自身は、疾患脳を病理生化学的に解析し、疾患特異的な変化を調べる研究を行ってきました。当科では、このような手法以外に、疫学、社会学、精神薬理学、精神病理学、神経画像学などの研究が行われており、これらを組み合わせた包括的な研究を行うことも可能です。また、大学病院の特質を生かし、臨床各科と連携して共同研究を行い、身体的側面からも精神神経疾患の病態にアプローチしています。さらに、研究学園都市つくばには、多数の研究施設があり、これらの研究施設との共同研究も行われています。
精神科の臨床をしっかり学びたい方、研究に興味がある方、両方を極めたいという方、いずれも歓迎致します。一緒に仕事ができる日を楽しみにお待ちしています。

指導医(病棟)

根本 清貴(准教授)

専門分野:臨床精神医学、統合失調症、うつ病、脳神経画像解析

 私が筑波大の精神科を人に勧めるとき、よい点を3つ挙げなさいと言われたら、「臨床技能をしっかり磨くことができる」「精神科全体の雰囲気があたたかい」「自分のやりたいことはどんどんやらせてもらえる」ことを挙げると思います。臨床技能ですが、病歴のまとめ方から始まり、患者さんとの精神療法、薬物療法のコツなど、重要な事柄を教官から直接学ぶことができます。また、精神科のスタッフは皆おだやかな方が多いので、居心地がよい環境がそこにあります。さらに、私は好奇心旺盛なので、今まで様々なことに首をつっこんできましたが、皆、それをあたたかく見守ってきてくださっています。臨床も研究もたくさんの指導をしていただき、現在、そのスピリットを後輩に伝えられるように日々いろいろ工夫しています。精神科に興味がある方、いろいろやってみたい方、いい雰囲気の職場で働きたい方、どうぞ筑波大の精神科にいらしてください。皆さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしています。
なお、私は画像解析に関心があり、画像解析のうえで便利かもしれない情報をブログで発信しています。興味のある方は、http://www.nemotos.netもご覧ください。

井出 政行(講師)

専門分野:臨床精神医学、統合失調症

つくばエクスプレスの開通に伴い、つくば市は急速に人口が増え活性化しています。一方、一歩街をでると筑波山を望みながらの緑豊かな田園風景が広がっています。そうした地理的な多様性を反映し、筑波大学では様々なバックグラウンドを持った症例を経験することができ、臨床家としての対応力を身に付けることができます。また、つくば市は若い世代の家族が多く、国際色も豊かで、将来家庭を築くのにも適した町です。つくばの地で、精神科の臨床や研究を一緒に取り組んでみたいという方、お待ちしております。

松崎 朝樹(講師)

専門分野:統合失調症、うつ病、双極性障害

精神科の医療者として気を付けるべきは、「病気」の症状をしっかりと見定めて治療に取り組むことであり、そして同時に、病気にばかり向き合わず「人」と向き合うことの2つでしょう。「病気」と向き合うためには、その診断基準を頭に入れて診断過程を適切に考える力が必要となりますし、適切な薬を選択するための知識と過剰・過少でない適切な量を模索するため技術が必要になります。「人」と向き合うには、言葉や話し方、表情、姿勢など、自分自身を磨くことが必要になることでしょう。それらを大学病院の臨床の場で、自ら高めることを目指しますし、それらを医学生やレジデントに伝えられるよう、そして病を抱えて病院を訪れる多くの人々に提供できるよう目指したいと思っております。

塚田 恵鯉子(講師)

専門分野:臨床精神医学、統合失調症、うつ病、認知症、摂食障害、睡眠障害、てんかん

日本では、うつ病、認知症が社会問題となり、精神医学の必要性は強まってきています。それに伴い、受診の敷居も低くなり、益々精神科医師の需要は増えてきています。特に女性医師の需要は多いですが、まだまだ足りていないのが現状です。
私たちは、一般的な臨床精神医学だけでなく、認知症、摂食障害、睡眠障害やてんかんなどに関しても、積極的に診療・研究を行っております。摂食障害については、病院での診療に留まらず、社会貢献活動として学校や養護教諭への講演会、勉強会、及び疾患啓発としてのポスターや絵本の作成など多岐にわたり活動をしています。
このように、臨床、研究、地域活動など幅広く活躍する土台があります。
私たちと一緒に、興味と関心、そして情熱で、筑波から世界へ羽ばたきましょう!
皆さんに会える日を心から楽しみにしております。

田村 昌士(講師)

専門分野:臨床精神医学、精神科救急、脳神経画像解析

人口10万人当たりの精神科医師数。私の知る限り、茨城県は全国で最下位です。それだけ茨城県では精神科医の数が不足しているわけです。今まで主に携わってきた精神科救急医療の現場でも、このことを痛感してきました。そんな中、筑波大の医局にいて良かったのは、駆け出しの後期研修医時代に精神科医療の基本のキを諸先輩方から丁寧に指導してもらえたことです。
そして今、大学に戻ってラッキーなことは、フレッシュな研修医や学生の皆さんと巡り会う機会が沢山あることです。情熱とエネルギーを備えた皆さんに感化されながら、精神医学の醍醐味や精神科医としての心構えだけでなく、解決すべき問題についても共有できたらと思います。一人でも多くの精神科医療の担い手が生まれ育ち、質の高い臨床と、臨床に還元される研究を一緒に実現したいと願っています。

高橋 卓巳(助教)

専門分野:臨床精神医学

近年メンタルヘルスへの関心が高まっており、同時に精神科を受診するハードルも低くなりつつあります。認知症をはじめ、うつ病や発達障害などは、メディアで大きく取り上げられることもあり、聞き馴染みのあるものになってきました。しかしながら、精神科の疾患はその患者の持つ背景(気質、環境、心理面など)が症状や治療に大きく影響するため、皆一様ではありません。臨床の場面では迷うこともしばしばあります。諸先生方とともに日々勉強し、研究を重ねて精神科医として成長していきたいと思います。

渡部 衣美(助教)

専門分野:摂食障害、周産期メンタルヘルス

精神科の魅力は多々ありますが、特に何か挙げるとすると、2つ、お伝えしたいです。ひとつめは、日々の診療や研鑽が、そのまま自身の人生の糧となることです。患者さんの抱える困難さを理解しようと努めることは、大きく捉えれば人間への理解を深めることにつながりますから、ものの見方や考え方が柔軟に、視野が広くなります。また、様々な精神療法の技術や科学的知識は、たとえば夫婦関係や子育て、人間関係全般に大いに活かすことができます。
ふたつめは、医師それぞれの年齢や背景ごとに、その医師を必要としてくださる患者さんがいることです。同世代だからこそ心を開いてもらいやすい、自分も不注意や多動性があるからこそ患者さんの困難さや対策が具体的に理解できる、・・など、その時どきに応じてニーズがあり、経験を重ねれば重ねただけ見えてくる景色があると思います。
筑波大学の精神神経科には、様々な専門性を有するスタッフがおり、ご期待に副える研修プログラムがあります。ぜひ見学にいらしてください。

根本 みゆき(講師)

専門分野:スポーツ医学、認知症

私は元々体育系の出身でしたが、ご縁あって平成29年度に当院精神科に着任いたしました。現在、認知症と運動をテーマに研究を進めています。
当精神科では、数多くの研究プロジェクトが展開されています。当科での認知症の臨床研究は、若年性認知症、軽度認知障害、その他広範にわたる認知症など、様々な対象者に対して早期発見・早期介入やケアに関る研究を実施しています。
微力ながら、研究・臨床を通じて皆様のお役に立てるよう力を尽くす所存です。

指導医(保健管理センター)

太田 深秀(准教授)

専門分野:統合失調症、うつ病、認知症

21世紀は脳の時代といわれており、脳の解明は非常に高い関心を集めています。精神医学の研究も従来の精神病理学、心理学などに基づく心理学的側面と、脳画像技術や分子生物学などの生物学的側面の両面が必須となっています。これまでに認知症などの神経変性疾患において脳画像技術の重要性はすでに広く知られており、今後有病率が爆発的に増加することが知られている認知症の有効な治療法や予防法の開発といった臨床研究に、これらの脳画像的手法を積極的に応用していきたいと考えています。一方、患者様の抱えている問題は認知機能障害だけではありません。人として日々の生活の中で生じる様々な困難、気分の問題などの解決も図る必要があります。人との向き合い方を重んじる精神医学と先端医療との融合、高めあいを目指していきたいと思います。

白鳥 裕貴(講師)

専門分野:うつ病、自殺予防、精神科救急、BBQ

 平成28年に着任しました。このwebサイトの、後期研修医たちの声でレジデント終了者のコーナーに声を寄せてから10年くらいになるでしょうか。まだコメントが残っているので、ついでに見ていただいてもよいのですが、あの時と今とで、変わったことと変わらないことがあります。変わったことは、スタッフに対する見方です。教授以下先輩スタッフが、思いのほか熱い気持ちで研修医に指導しているということを知ったことです。“精神科”ですから、熱い気持ちを前面に出して、ということは全くなく、しれっとした指導が多いのですが、その背後には、良い医師を育て、良い医療を実践したいという、情熱と願いがあるのです。これは、指導を受けている間は恥ずかしながら、見逃していた点です。このような見方は、こちらに講師として赴任して変わったところです。変わらないところは、教授以下スタッフと、研修医を含めたレジデントの間の風通しがよいことです。これほど、コミュニケーションが楽な職場はあまりないのではないかと思います。それは、レジデントからスタッフになった今も変わりません。このような雰囲気的なことはwebサイトを見ていても伝わらないかもしれません。一度見学にでも来ていただければ、すぐに実感できると思います。ぜひお越しください。

袖山 紀子(助教)

専門分野:臨床精神医学、統合失調症、うつ病、双極性障害

脳は未だにその多くが未知の領域です。感情、人格、そして精神疾患も、どのような成り立ちで脳から作り出されているのかは解明の途中にあります。白衣を着て目の前の患者さんと語り合うことはそれほど難しくないでしょう。しかし、その思いは曖昧模糊としていて、正常と異常の境界すら判然としないことも珍しくありません。
だからこそ、研修で何をどれだけ学べるかは非常に重要です。答えは患者さんの中に確かにあります。しかし、問診と検査を駆使して得た形のあるものとないものから何を抽出しどう解釈するかには技術が必要です。その先に適切な治療があります。それにもまた訓練が必要です。より良い精神科医を目指すなら、筑波大学の精神科で先人の知恵を存分に吸収してください。先輩たちの言葉に耳を傾けていれば、最新の知見も自然に身に付きます。いっそ自ら謎を解明したいと思うなら、それについても喜んで協力してくれます。材料は用意されていますから、あとはあなた次第ということです。