Vacuolar tauopathy 論文への寄稿をいただきました

渡辺亮平先生らが先頃報告したVacuolar tauopathy(VT)の臨床病理ケースシリーズに関して、山形大学精神科の小林良太先生らがAlzheimer’s & Dementia誌にLetterを寄稿されました。同院のVT症例でも、MRIの拡散強調画像で大脳皮質のリボン状高信号が認められ、経時的にFLAIR画像でも高信号域が出現する経過が提示されています。また、本所見の発現機序について、Creutzfeldt‐Jakob病との比較による考察が示されています(https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/alz.70816)。
 
その後、渡辺先生らによる神経画像所見の解釈についての応答文と併せて、同誌のオンライン版に掲載されました(https://alz-journals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/alz.70817)。
 
VTの基盤となるVCP遺伝子変異がもたらす分子病態の解明には大きな意義があります。一方、VTは世界的にもきわめて稀で、剖検例を含む報告はなお限られています。こうした貴重な知見の集積は、疾患の臨床像および病理学的特徴の確立に資するものと考えます。